花鳥参拝帖

参拝した寺社の見どころや御朱印・おみくじの紹介

【御神鶏みくじ】夜明けを告げるニワトリ|奈良 石上神宮のおみくじ

奈良にある石上神宮は、日本最古の道「山の辺の道」にあります。境内ではたくさんのニワトリが自由に動き回り、参拝者を楽しませています。

(2023-06-01 更新)

御神鶏みくじ

石上神宮の御神鶏みくじ

御神鶏(ごしんけい)みくじは、赤いトサカと黄色のくちばしを持った、かわいいニワトリのおみくじです。体の横には神社の名前が入っています。

くちばしと尾がやや上を向き、羽のモコモコ感が細かく表現されています。

御神鶏みくじの正面

素材は陶器製。おみくじの紙は下側の穴に収められており、赤い紐を引いて取り出します。

わたしが参拝したときには、白色と橙色の2種類がありました。季節によって色のバリエーションがあるのかもしれません。

石上神宮とは どんな神社?

石上神宮の楼門

石上神宮は大和・布留山の麓にあり、古くは物部氏の総氏神として崇められていました。

主祭神は布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)で、御神体である神剣・韴霊(ふつのみたま)に宿る御霊威とされています。

神剣は、国譲り神話に登場する武甕雷神(たけみかづちのかみ)が持っていたもので、神武天皇東征の際に危機を救ったといわれます。

かつては本殿が存在せず、御神体を埋めた地を崇拝の対象としていました。拝殿は国宝、楼門も重要文化財に指定されています。

石上神宮の拝殿

また、石上神宮には「七支刀」という宝物も伝わっています。剣は特異な形状で、左右に小枝が段違いに突き出ており、表裏には銘文が刻まれています。

七支刀は古代に百済から献上されたものと考えられており、こちらも国宝に指定されています。

2020年には東京国立博物館で公開され、多くの人がその美しさに魅了されました。見たかった…!

www.tnm.jp

神使いのニワトリ

石上神宮の鳥居前のニワトリ

石上神宮の境内には、さまざまな種類のニワトリたちがいます。

その数は約30羽。いまから40年ほど前に奉納されたものが、自然に繁殖したそうです。

種類は東天紅、烏骨鶏など。赤いトサカと色鮮やかな羽毛は、まるで伊藤若冲の群鶏図のよう。

石上神宮のニワトリ

この日は小雨が降っていたため、静かに雨宿りする姿が多く見られました。晴れている日は、もっと活発に動き回っているのかもしれません。

石上神宮のニワトリ

古来、ニワトリは夜明けを告げる鳥として、神聖な存在とされていました。

日本神話では「常世長鳴鳥」と記され、天照大神を天岩戸から引き出す場面に登場します。そのため、ニワトリは神様の使いとして、尊ばれるようになったといいます。

縁起の良い鳥である御神鶏のおみくじ、参拝の記念にぜひ引いてみてくださいね。

おみくじを引くには

御神鶏みくじは、楼門を入って左側にある授与所で引けます。初穂料は500円です。

他に御神鶏をモチーフにした授与品は、絵馬などもあります。七支刀がデザインされた御神劔守や、御朱印を受けられるのもおすすめです。

石上神宮の御朱印

石上神宮の基本情報

所在地:奈良県天理市布留町384
拝観時間:不明
駐車場:あり
公式サイト:https://www.isonokami.jp/

実際に参拝した日(2017-12-25)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。