奈良の動物といえば、まず思い浮かぶのが「鹿」ですよね。ご当地ならではの鹿おみくじを、春日大社で引いてみませんか。
(2023-05-23 更新)
鹿みくじ
春日大社では、2種類の鹿のおみくじを引くことができます。
写真左の白鹿のおみくじは、式年造替の記念に作られた陶器製のもの。もうひとつは木製の一刀彫で、以前からある置物型おみくじです。
どちらにも神社の名前が入り、おみくじの紙は小さく巻いて口に挟まれています(写真は、紙を取って撮影しています)。
足をちょこんと折りたたんでいる姿が、とてもかわいらしいですよね。
特別な雰囲気のある白鹿と、木の手触りが心地よい木鹿。どちらを引こうか、迷ってしまいます。参拝の記念に、両方引くのもおすすめですよ。
春日大社とは どんな神社?
春日大社は、大仏様がいらっしゃる東大寺の南東に鎮座。全国にある春日神社の総本社であり、藤原氏の氏神としても有名です。
平城京の守護のために創建、武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、比売神(ひめがみ)を本殿にまつります。御祭神は、あわせて春日神とも称されます。
本殿は春日造と呼ばれる建築様式で、国宝に指定。春日大社は創建以来、20年ごとに社殿を建て替える「式年造替」を行うことでも知られています。
毎年12月に行われるおん祭りは、摂社の若宮神社の祭礼で、800年以上の歴史があります。祭りでは、古来の衣装に身を包んだ行列が御旅所へ向かう御渡り式や、神楽などの芸能が奉納されます。
いつも大勢の参拝者でにぎわい、特に藤の花咲く季節が人気の神社です。
神様を乗せてきた鹿
東大寺や春日大社の付近では、鹿の姿が多く見られます。自由に鹿が道を歩いている光景は、初めて訪れるかたには驚きかもしれませんね。
奈良の鹿は古くから、神様の使いとして大切に保護されてきました。
春日大社の由緒によると、御祭神の武甕槌命が常陸国(茨城県)の鹿島神宮から春日の御蓋山へ来られた際、白鹿に乗っていたといいます。
鹿は毎年角が生え替わるため、再生の象徴として神聖視されたことも、信仰される理由のひとつかもしれません。
奈良の鹿は、普段はおだやかな性格です。しかし鹿せんべいを持つと、一気に周りを囲まれてしまうことも。
慣れないとびっくりしてしまいますが、逃げたり大声を出したりしませんように。また、鹿せんべいを投げることは、絶対に避けてください(鹿が道路に飛び出して危険です)。
穏やかに接すると、鹿も機嫌良く写真を撮らせてくれるかも。おみくじとともに、楽しい思い出をつくってくださいね。
おみくじを引くには
鹿のおみくじは、春日大社の授与所で引けます。初穂料はわたしが参拝したときより値上げされて、現在はそれぞれ600円です。
おみくじは英語バージョンも用意されていますので、外国の観光客にもおすすめです。
ほかにも引きたい 鹿のおみくじ
大阪にある枚岡神社は、春日大社創建の際に天児屋根命と比売神の御分霊を勧請したことから「元春日」と呼ばれます。
境内には「なで鹿」と呼ばれる、なでておまいりする狛鹿があり、それをモチーフにした置物型のおみくじが引けます。
子鹿と母鹿がひとつになった形で、白と薄いピンクの色合いがやさしい印象。
春日大社との縁が深い神社ですので、あわせて参拝されてはいかがでしょうか。
春日大社の基本情報
所在地:奈良県奈良市春日野町160
拝観時間:参拝所は6:30~17:30(3月~10月)、7:00~17:00(11月~2月)、授与所は9:00~閉門まで
拝観料:中門前での特別参拝は500円
駐車場:あり(有料)
公式サイト:https://www.kasugataisha.or.jp/
実際に参拝した日(2016-06-26)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。