花鳥参拝帖

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【奈良の御朱印】當麻寺奥院|牡丹の花咲く 浄土庭園の春景色

奈良の當麻寺奥院

二上山のふもとにある當麻寺・塔頭寺院の奥院。春には牡丹の花が咲き誇り、美しく浄土庭園を彩ります。

(2023-04-21 更新)

當麻寺奥院の御朱印

法然上人の御朱印

當麻寺奥院の法然上人の御朱印

法然(円光大師)ゆかりの寺院をめぐる、円光大師二十五霊場第九番の御朱印です。

浄土変相の御朱印

當麻寺奥院の浄土変相の御朱印

法然の高弟・証空(西山国師)ゆかりの寺社をめぐる、西山国師十六霊場第十四番の御朱印です。

授与所の情報

御朱印は本堂の手前にある納経所で受けられます。先に御朱印帳を預けてから、本堂をおまいりするとスムーズです。

當麻寺奥院の御朱印帳

當麻寺奥院の御朱印帳

當麻曼荼羅をあしらった御朱印帳です。金・銀の2色、色違いがあります。

表紙には図柄が繊細にあらわされ、中の紙質も良い人気の帳面です。

納経所のほか、受付や宝物館でも販売されています。

當麻寺奥院とは どんなお寺?

御本尊円光大師(法然上人)像

當麻寺奥院は浄土宗総本山知恩院の奥之院として建立され、当初は往生院と称されました。

御本尊は南北朝動乱最中の応安三年(1370)、知恩院の第12世誓阿普観上人が後光厳天皇の勅許を得て遷されたものと伝わります。

當麻寺の塔頭のなかでは、いちばん規模の大きい寺院です。

ここが良き! 當麻寺奥院のおすすめの見どころ

奥院は當麻寺本堂の後方、境内の奥にあります。

先に當麻寺の本堂(曼荼羅堂)に参拝されるかたは、こちらの記事も参考にどうぞ。

www.hanatori-sanpai.com

奥院に入る前に、受付で入山料を納めます。大人500円(小人250円)です。

宝物館で見る當麻曼荼羅

まず、宝物館にとの案内。ここには當麻曼荼羅の写しのひとつである延宝本や、二十五菩薩来迎像などの寺宝が展示されています。

當麻曼荼羅は「観無量寿経浄土変相図」といわれるもので、西方の極楽浄土を描いています。本堂の文亀本では見えにくいところも、宝物館の延宝本ではより近くでじっくりと見ることができます。

奥院には原本の當麻曼荼羅と同じ技法で再現された綴織當麻曼荼羅もあり、毎年11月初旬に公開とのこと。

二十五菩薩来迎像は、極楽浄土からわたしたちを迎えに来る姿をあらわした仏像群です。絵画ではめずらしくありませんが、彫刻ではあまりお目にかからない印象です。

ちなみに、2022年の仏像ミニカレンダー10月に一部掲載されています。


楽器を演奏したり踊ったり、動きのある菩薩像はそれぞれ個性があります。

こんな菩薩たちに出迎えられたらうれしいですね!

當麻寺では二十五の面をかぶった菩薩たちが、中将姫を極楽浄土へ迎えにこられる練供養会式(ねりくようえしき)が有名。こちらもあわせて、一度拝観してみたいものです。

宝物館には、国宝の倶利伽羅竜蒔絵経箱なども展示されています。

御本尊をまつる御影堂

當麻寺奥院の本堂

奥院本堂は御影堂とも呼ばれ、円光大師坐像を安置します。

像は通常非公開ですが、毎年2月24日の命日法要のときのみ御開帳されるそう。

御影堂の左側には阿弥陀堂が、右側には大方丈があります。このときは大方丈には入れませんでしたが、11月中旬~12月上旬には襖絵や庭園の公開があります。

牡丹の花が咲く浄土庭園

奥院でいちばん有名なのが浄土庭園です。

池の周りを散策する池泉回遊式庭園で、二上山を背景に極楽浄土をあらわしたお庭が楽しめます。

當麻寺奥院の浄土庭園楼門

入り口近くには、東西の三重塔が並ぶ風景が。重要文化財の楼門を背にして進むと、美しい藤棚や石組が続いています。

このあたりのお庭は、現世をあらわしているといわれます。

當麻寺奥院浄土庭園の藤棚

さらに歩くと、極楽の池である宝池が見えてきます。

ここからは、より大きな浄土の世界が広がっていきます。

當麻寺奥院の浄土庭園

池の奥には阿弥陀如来像がまつられ、周りにはたくさんの大きな石が置かれています。

石は太閤石と呼ばれるもので、豊臣秀吉公が大阪城を築城するために西国から集めたものだそう。

當麻寺奥院の太閤石

石組は仏をあらわしており、阿弥陀如来を中心にさまざまな形の仏様が囲んでいます。まさに極楽浄土の庭園ですね。

季節ごとに異なる景色が楽しめるお庭ですが、とくに人気があるのが春に咲く牡丹の花。

當麻寺奥院の浄土庭園に咲くボタン

奥院の歴代住職が仏様へのお供えとして植えたのがはじまりで、いまは訪れる人々の目も楽しませてくれます。

ただ、わたしが訪れた5月上旬は、多くの牡丹の見ごろが過ぎてしまっていました。

花は見ごろがむずかしい。またあらためて参拝したいと思います。

あわせて行きたい 當麻寺の塔頭

當麻寺中之坊から見る東塔

當麻寺は奥院のほかにも、中之坊護念院西南院などの塔頭寺院があります。それぞれの場所で御朱印も受けられます。

庭園や仏像拝観のほか、お抹茶をいただけたり、写経・写仏体験ができるお寺もあります。

www.hanatori-sanpai.com

参考・このときの参拝ルート

當麻寺 奥院→本堂(曼荼羅堂)中之坊

當麻寺奥院の基本情報

所在地:奈良県葛城市當麻1263
拝観時間:9:00〜17:00
拝観料:500円
駐車場:あり
公式サイト:https://www.taimadera.net/

実際に参拝した日(2019-05-05)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。