京都と奈良の歴史・文化を学びたいなら、京都検定と奈良検定がオススメ。実際に受験した経験をもとに、効率の良い勉強法を紹介します。
検定試験を受けよう!
わたしは神社仏閣めぐりが好きで、昔から京都や奈良によく出かけます。
神社仏閣に参拝する際は、まずその神様や御本尊について知りますよね。次に、どのようにしてまつられるようになったのか、寺社の由緒書やパンフレットなどを読みます。
周辺の寺社や史跡をめぐると、その地域の移り変わりを知ることもできます。京都や奈良は古くから都がつくられた場所であり、日本の歴史や文化を学ぶことにつながります。
そんなわけで参拝の参考書として、京都検定と奈良検定のテキストは以前から持っていました。ただ、実際に行く場所の部分しか読むことはなく。
「検定試験を受けたら、全部を読むことになって勉強になるのでは?」
…と思ったのが受験のきっかけです。はい、追い込まれないと勉強しないタイプです。
京都検定と奈良検定って、どんな検定?
京都検定と奈良検定は、それぞれ京都や奈良の歴史や文化に関する検定試験です。受験することで京都や奈良について、深く知ることができます。
京都検定について
京都検定は正式には「京都・観光文化検定試験」といいます。
3級、2級はマークシート択一式で、100問中70%以上の正解で合格。1級は記述式・小論文式で、あわせて80%以上の正解で合格、70%~80%の正解で準1級認定です。
試験は年2回の実施で、7月は京都会場にて3級試験のみ。12月は京都会場と東京会場にて、3級~1級試験が行われます。
くわしくは、公式サイトでご確認ください。
いちばんやさしいのは3級ですが、2級から受験することや、2級・3級を併願することもOKです。
わたしはまず確実に合格をめざして、3級のみ受けることにしました。
奈良検定について
奈良検定は正式には「奈良まほろばソムリエ検定」といいます。
奈良通2級、1級はマークシート択一式で、100問中70%以上の正解で合格。奈良まほろばソムリエはマークシート択一式・小論文式で、あわせて70%以上の正解で合格です。
試験は年1回、3月の実施。東京会場にて2級・1級試験、奈良会場にて、2級・1級・ソムリエ試験が行われます。
くわしくは、公式サイトでご確認ください。
2級合格+体験学習受講で1級の試験が、1級合格でソムリエの試験が受けられます。このあたりは京都検定より条件がきびしいですね。
まずは、いちばんやさしい2級からチャレンジです。
検定合格のメリット
どちらの検定も、合格すると認定書(カード)がもらえます。
あわせて京都検定では博物館や美術館、ホテルなどの施設の優待が受けられます。
奈良検定はソムリエ合格者のみ、合格者バッジを進呈。さらに奈良県内の寺社などの拝観料が、同伴者がいる場合に免除されます。
まぁ2級合格すると体験学習が受講できる!というのも、ある意味では優待のひとつかもしれません。
出題範囲と特徴
検定試験は歴史をはじめ、神社・寺院、祭りや行事、産業や芸術文化、観光や町並み、暮らしなど、地域にまつわるあらゆる知識が求められます。
京都検定は日本の歴史にかかわる問題も多く、日本史が得意なかたには比較的取り組みやすいと思います。京料理や京野菜、京菓子、古くからのならわしや方言なども出題され、独自の特徴があります。
対して奈良検定は地理や場所を問われることが多い印象です。さらに史跡とあわせて陵墓・古墳が膨大。勉強中は何度も「知らんがな~」と頭をかかえました。笑
どちらも在住者はやや有利かと思いますが「京都・奈良について知りたい」という気持ちがいちばんですよね。がんばりましょう!
合格するための勉強の進めかた
出題範囲をしっかりと把握するために、まずは公式テキストを手に入れましょう。京都検定3級、奈良検定2級はどちらも公式テキストから90%以上出題されます。
基本は公式テキスト
どちらのテキストも300ページをこえる厚さです。はじめて読むかたは試験範囲が広すぎて、次第に心が折れるのではないでしょうか。
とくに奈良の古墳の項目は、調査報告書か!とツッコミを入れたくなる難しさ。この本だけで勉強するのはたいへんです。
また京都検定のほうは虎の巻も用意されていますが、これだけでは心もとないでしょう。
おすすめの勉強法は過去問
効率的に勉強するためには、検定の過去問題を解くことをおすすめします。
京都検定はテキストのほかに、京都新聞のサイトに試験問題と解答があります。
奈良検定のほうはテキストはなく、検定の公式サイトに同じく掲載があります。
とにかく、過去問をひたすら解いていきましょう。
うろ覚えのところ、間違えたところはテキストで確認。続けて解いていくと、似たような問題が多く出ているのがわかります。
また自分が苦手な分野もみえてくるので、そこを集中的に勉強してみましょう。もしくはいさぎよく、あきらめるのもあり?
ちなみにわたしは京都検定では茶道と庭園、奈良検定では古墳と和歌が大の苦手です。
対して神社や寺院、仏像、建築物は実際に行ったところも多いので、比較的得意な分野です。やはり自分の目で見て、感じたものは記憶に残りますね。
試験まで余裕があれば、現地を訪ねてみるのもいいかもしれません。
講習会や勉強会の利用も
集中的に勉強したいかたは、講習会や勉強会に参加することで、より実践的な知識が得られます。
公式サイトに掲載されるもののほかにも、観光ガイドのかたが開催されるイベントもあります。
今回わたしは利用しませんでしたが、いつか上の級を受験するときがあれば、アドバイスを受けようかなと思います。
実際の受験の流れ
受験の申し込みは、それぞれの公式サイトからが一般的です。申込期間を確認し、余裕をもって受験料の支払いを済ませましょう。
試験当日は受験票や筆記用具、腕時計などをお忘れなく。
京都検定は受験者が多いため、いくつかの試験場に分かれます。わたしは京都先端科学大学の京都太秦キャンパスでした。
奈良検定の場合は事前に決まっていて、奈良会場は天理大学の杣之内キャンパスです。
駅からは少し距離がありますが、当日は直行の臨時バスが出ます。
試験時間は90分。試験官の指示に従って、試験開始です。30分をすぎると解答がおわった人は手を挙げて、退出できます。
次々と退出されて内心あせりましたが、ひととおり見直しをし、60分前後で解答用紙を提出しました。
帰りは開放感にあふれて、京都は松尾大社周辺を、奈良は大神神社から山の辺の道を少し歩いてきました。やはり現地散策は楽しいですね。
気になる結果は?
検定試験の合否は、公式サイトで合格者の受験番号が発表されます。
後日、得点と解答の通知書が、合格者にはあわせて認定書が送られてきます。
無事、合格です!
京都検定と奈良検定の魅力
京都検定と奈良検定は、それぞれの歴史や文化などを深く理解するための検定です。勉強することで京都や奈良をより深く知り、愛着を持つことができます。
受験を通じて知識を得て、新たな発見や体験することで、豊かな人生を送るためのヒントが見つかるかもしれません。
歴史や文化、寺社などに興味があるかたは、ぜひチャレンジしてみてください。