東京・隅田公園の一角にある牛嶋神社には、なでると病気が治ると信仰される「なで牛」の像があります。干支の丑おみくじは、お守りとおそろいのデザインです。
干支おみくじ
牛嶋神社の干支おみくじは、通年いつでも引くことができます。
ほかの寺社でもみかけるスタンダードな十二支のおみくじのなか、丑みくじのみオリジナルとなっています。
黒々とした身体、赤い紐・鈴付きの首輪。「福」の文字の入った宝珠を持ちます。
丸いやさしい目をした干支おみくじのなかで、目力強いツリ目の牛は目立ちますね。丑年に縁がなくとも、ぜひこちらを引いていただきたい…!
下から出ている赤い紐を引くと、おみくじの紙が出てきます。
牛嶋神社とは どんな神社?
牛嶋神社は貞観二年(860)、慈覚大師の御神託により創建されました。御祭神に須佐之男命(すさのおのみこと)、天之穂日命(あめのほひのみこと)、貞辰親王命(さだときしんのうのみこと)をまつります。
明治維新前は「牛の御前」という社名でした。隅田川に沿う旧本所一帯の土地を「牛嶋」と呼んだことから、後にその鎮守として牛嶋神社と改められました。
かつては隅田公園の北側にありましたが、関東大震災後に現在の場所に再建。社殿は総桧権現造り、美しい三ツ鳥居が印象的な神社です。
境内にあるなで牛の像は「自分の身体の悪い部分をなでたあとに、牛の同じ部分をなでると病が治る」と信仰されます。
なで牛は天満宮などでもよく見られますが、こちらの神社の牛は怖そう…いや、強そうな顔をしてますね(多分、頭のコブ?のせい…)
目力強いおみくじの牛は、この像がモデルなのかもしれません。
牛嶋神社と牛
古代、神社のあった周辺は国営の牧場が設置されていたと伝わります。牛嶋の名の通り、昔から牛とのかかわりが深い土地だったようです。
境内にあった説明板によると、明治時代には乳牛がたくさん飼われていたとか。現在からは想像もつきませんが、隅田川沿いにのどかな風景が広がっていたのでしょうか。
また御祭神の須佐之男命は、牛頭天王とも習合される神。こちらも牛とのかかわりを感じさせられます。
牛嶋神社では、なで牛のほかにも狛牛が鎮座。狛犬とともに神社を守ります。おまいりの際には探してみてくださいね。
おみくじを引くには
「干支おみくじ」は三ツ鳥居をくぐって右手にある授与所で引くことができます。どの干支のおみくじでも、初穂料は300円です。
2021年の今年、授与所では丑年限定のお守りも受けられます。
おみくじの牛と瓜二つ! きっとこのお守りをもとに、丑おみくじが作られたのでしょう。
12年にいちどの縁起の良いお守り、おみくじとおそろいで受けられるのもいいですね。
基本情報
牛嶋神社
所在地:東京都墨田区向島1-4-5
拝観時間(授与所受付):9:00~16:30(※行事・季節により変動)
公式サイト(Facebook):https://www.facebook.com/176787342337995