その昔、海の中から現れ、疫病の流行を予言したと伝わる妖怪・アマビエ。縁起物の置物にもなるおみくじのご紹介です。
アマビエみくじ
長いピンク色の髪、きらりと光る眼、くちばしのようにとがった黄色い口。
耳の部分はヒレのような形になっています(「ヒレ耳」というらしいと、今回この記事を書くために調べて初めて知りました)
身体はヒレと同じ黄緑色。うろこのような波型模様が入れられています。アマビエ、意外と胸大きくないですか…。
髪の長さと胸のせいか、なんとなく女の子のようなかわいらしさがありますね。
足は少しわかりにくいですが、ちゃんと3本表現されています。
背中には「疫病退散」の文字。おみくじの紙は、下から出ている赤い紐を引いて取り出します。
この色合いがスタンダードのようですが、SNSなどを見ると色違いもあるみたい。また欲しくなりますね~!
アマビエとは?
ここで説明するまでもなく、今となっては知らないひとはいないほどの人気を誇るアマビエ。江戸時代、肥後国の海に現れたと伝わる妖怪です。
『肥後国海中の怪(アマビエの図)』出典:京都大学附属図書館
「疫病が流行ったときは、わたしの姿を描き写して人々に見せなさい」と言い残し、海に帰ったといいます。
2020年、新型ウイルスの感染が広がるなか、SNSを中心に疫病退散のアマビエイラストを描くことが流行。これをきっかけにさまざまな作品・商品が作られるようになりました。
アマビエは一見して特徴がわかりやすく、また愛らしい姿をしているところが人気の理由かもしれません。
もともとは「予言する妖怪」との位置付けでしたが、現在は「疫病除けの妖怪」として広く知られています。
疫病除けとしてのアマビエ
疫病除けの象徴となったことから、アマビエは神社やお寺でも多く見られるようになりました。
御朱印をはじめ、お札やお守りなどの授与品、てぬぐいやストラップのグッズなどなど…。ご利益ある縁起物として求めるかたは、いまも絶えることはありません。
当初は「神様・仏様をまつるところで妖怪?」との声も聞かれましたが、疫病退散を願う気持ちは同じというところでしょうか。現在は場所を問わず、すっかりお馴染みとなりました。
アマビエのおみくじが出るのも、当然の流れだったのかもしれませんね。
おみくじを引くには
紹介したアマビエのおみくじは、奈良・田原本町の村屋坐彌冨都比賣神社(村屋神社)にて授与いただきました。初穂料は500円です。
そのほかオリジナルのアマビエ御朱印・うちわやストラップのグッズもあり。くわしくは公式サイトをごらんください。
参拝については、こちらの記事もどうぞご参考に。
SNSなどで検索すると、同じアマビエおみくじは全国さまざまな寺社で見られます。
まだわたしは村屋神社でしかお目にかかっていないのですが、直接出会ったときはこちらに追記しますね。
・京都・建仁寺塔頭の両足院
・和歌山・紀三井寺の門前でも確認。
くれぐれも感染対策にはお気をつけて、良いご縁がありますように!