京都の建仁寺塔頭「禅居庵」の境内には、たくさんのイノシシの像があります。かわいいイノシシのおみくじを引くのもおすすめです。
(2023-05-24 更新)
亥おみくじ
イノシシのおみくじは、ベージュのやわらかい色合い。ウリ坊を思わせるような、コロンと丸い形をしています。
素材は陶器製。毛並みが凹凸で表現されており、細かな工夫が感じられます。
おみくじに寺社名は入っておらず、亥年のおみくじとしても一般的な置物型です。
おみくじの紙は赤い紐を引いて、下側から取り出します。
禅居庵とは どんなお寺?
禅居庵は臨済宗建仁寺派の大本山・建仁寺の塔頭寺院です。
元時代の僧で、鎌倉時代の終わりに来日した清拙正澄(せいせつしょうちょう)大鑑禅師によって開かれました。
境内には摩利支天堂というお堂があり、お寺の守護神である摩利支天像がまつられています。こちらが一般に開かれ、参拝のできる場所です。
摩利支天像は秘仏で、通常は御前立を安置。年に一度、10月20日のみ御開帳されます。
禅居庵の摩利支天は、金沢の宝泉寺や上野の徳大寺とともに、日本三大摩利支天の一つだそうですよ。
お寺では月に一度の御縁日に合わせて、座禅と法話の会も開催されています。
一般の方も気軽に参加できますので、くわしくは公式サイトをご覧ください。
開運勝利の守り神とイノシシ
仏法の守護神である天部の摩利支天は、陽炎を神格化したものといわれます。陽炎は実体を持たず、傷つけられないということから、特に戦国武将の間で崇敬されました。
現在は開運勝利のご利益、また亥年生まれの方の守り神として、広く信仰されています。
摩利支天の姿は速すぎて、人間の目には見えないそう。そのため、イノシシの上に乗る形で図や像であらわされたことから、摩利支天の眷属となったといわれます。
禅居庵の摩利支天像も、7頭のイノシシの上に座っているそうですよ。機会があれば、御開帳に合わせて拝観したいですね。
おみくじを引くには
亥おみくじは、摩利支天堂のお隣にある授与所でいただけます。引いたおみくじは持ち帰るもよし、境内にあるイノシシ像の足元に奉納もできます。
授与所ではおみくじの他にも、イノシシのお守りや絵馬、御朱印も受けられます。参拝の記念にいかがでしょうか。
ほかにも引きたい イノシシのおみくじ
京都市上京区にある護王神社でも、イノシシのおみくじが引けます。
こちらの神社のイノシシは、御祭神である和気清麻呂公をイノシシが守り助けたことに由来。境内には狛猪をはじめ、多くのイノシシの像があります。
おみくじは2種類あり、それぞれ異なるデザインのイノシシが描かれています。
ゆるキャラのようなキョロ目が特徴的なイノシシと、古風なデザインのもの、どちらもかわいらしいですね。
同じモチーフでも表現に違いのあるところが、置物おみくじの魅力のひとつかもしれません。
禅居庵の基本情報
所在地:京都府京都市東山区小松町146
拝観時間:10:00~16:30
駐車場:なし
公式サイト:http://zenkyoan.jp/
実際に参拝した日(2021-06-24)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。