西国三十三所観音霊場のひとつ、大阪の総持寺。亀の恩返しが伝わるお寺ならでは、かわいい亀のおみくじのご紹介です。
かめおみくじ
つぶらな瞳でこちらを見ています。
色は緑色、甲羅にはきらきらとした金色が入っています。ちょっと特別な亀感ある(?)色合いですね。
おみくじはこのように立てるのが、通常の置きかたのようです。
もちろん横に寝かせることもできます。こちらのほうが、やはり亀らしく見えるでしょうか。
おみくじの紙は赤い紐とつながり、下側(この写真では右側)から取り出します。
お寺の名前などは入っていませんが、亀のおみくじはわたしはほかで見かけたことがなく、比較的めずらしい置物みくじかもしれません。
「亀は万年」ともいわれ、長生きの象徴としてよく知られている生物。縁起物のひとつとして、持ち帰られるのもいいですね。
総持寺とは どんなお寺?
西国の観音菩薩をめぐる、西国三十三所観音霊場第二十二番の札所である総持寺。平安時代、中納言藤原山蔭卿によって開かれました。
その歴史には、兵火や地震・災害などの難を受けた時期もあったと伝わります。
御本尊の千手観音像も、伽藍が焼失した際に焼かれました。しかし下半身が黒く炭化しながらも焼け残ったことから、火伏観音・厄除観音として広く信仰されるようになりました。
御本尊は秘仏。通常はお姿を拝することはできませんが、毎年4/15~21日だけ御開扉されます。焼かれた跡もしっかりと見ることができますよ。
御開扉のときに参拝した記事は、こちらをどうぞ。
総持寺のはじまりと亀の恩返し
その昔、藤原山蔭卿の父・高房卿は太宰府へ向かうため、淀川を船で下っていました。途中、漁師に捕らえられた大亀を助けます。
明くる日、まだ幼かった山蔭卿が川に落とされるというショッキングな出来事が。
嘆き悲しんだ高房卿は、観音菩薩に祈願しました。すると、助けた大亀の背に乗せられ、山蔭卿は無事に戻ってこられました。
これは観音菩薩のご霊験に違いない、と喜んだ高房卿。ご恩に報いるため、寺院の建立を発願されました。亀の恩返しが、お寺のはじまりになったのですね。
総持寺では亀の背に立つ御本尊をはじめ、さまざまなところで亀の姿を見ることができます。
池にはリアルな亀さんもたくさん。みんなで甲羅を干している姿、なごみますね。
おみくじを引くには
かめおみくじは、本堂向かって右手にある納経所で引くことができます。おみくじはひとつ500円のお納めになります。
納経所では西国三十三所の御朱印もいただけます。希望すれば、総持寺の特別印として亀の背に乗った童子の印もあわせて受けられます。
特別印は西国三十三所草創1300年記念事業のひとつ。終了期限は2022年3月31日までですので、ご注意ください。
基本情報
補陀洛山 総持寺
所在地:大阪府茨木市総持寺1-6-1
拝観時間:6:00~17:00(納経受付時間8:00~17:00)
公式サイト:http://sojiji.or.jp/