大阪にある総持寺は、西国三十三所観音霊場の札所です。亀の恩返しが伝わるお寺で、かわいいおみくじを引いてみましょう。
(2023-05-25 更新)
かめおみくじ
おみくじの亀は、つぶらな瞳でこちらを見つめています。全体は緑色で、キラキラと金色が入る甲羅が特別感を出しています。
おみくじは立てて置くのが通常のようですが、横に寝かせることも可能です。
こちらのほうが、より亀らしく見えるでしょうか。
素材は陶器製。おみくじの紙は赤い紐を引き、下側から取り出します。
お寺の名前は記載されていないので、オリジナルではないようですが、他ではあまり見かけないデザインのおみくじです。
亀は長生きの象徴といわれるので、縁起物としても良いですよね。
総持寺とは どんなお寺?
総持寺は西国の観音菩薩をめぐる、三十三所霊場第二十二番の札所。高野山真言宗のお寺です。
平安時代に中納言藤原山蔭卿によって建立されました。御本尊に千手観音をまつります。
長い歴史の中で兵火や災害にも見舞われ、御本尊も伽藍が焼失した際に焼かれたといいます。しかし、下半身が黒く炭化しながらも焼け残り、火伏観音・厄除観音として広く信仰されます。
御本尊は秘仏ですが、毎年4月15日~21日の期間だけ御開扉されます。焼かれた跡も確認でき、観音様の苦難と慈悲を感じます。
御開扉のときに参拝した記事は、こちらをご覧ください。
お寺のはじまりと亀の恩返し
その昔、藤原山蔭卿の父である高房卿が、太宰府へ赴任するときのこと。淀川を船で下っている途中、漁師に捕らえられた大亀を助けました。
翌日、幼い山蔭卿が継母のたくらみにより、川に落とされるという出来事が。
高房卿は嘆き悲しみ、観音菩薩に祈願しました。すると、山蔭卿は助けた大亀の背に乗せられて、無事に戻ってこられました。
この出来事を、観音菩薩のご霊験と喜んだ高房卿。恩に報いるために、観音菩薩の造像を発願しました。
高房卿亡き後、遺志を継いだ山蔭卿によって総持寺が誕生。亀の恩返しが、お寺の起源となったと伝えられます。
おみくじを引くには
亀のおみくじは、本堂に向かって右手にある納経所でいただけます。
わたしが参拝したときは、ひとつ500円でした。
総持寺では、亀の背に立つ御本尊をはじめ、さまざまな場所で亀の姿が見られます。
境内の池には、リアル亀たちも生息。そろって甲羅を干す姿は、心が和む光景ですね。
総持寺の基本情報
所在地:大阪府茨木市総持寺1-6-1
拝観時間:6:00~17:00(納経所:8:00~17:00)
駐車場:あり(有料)
公式サイト:http://sojiji.or.jp/
実際に参拝した日(2019-06-09)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。