十一面観音をまつる奈良・橿原の観音寺。通称・おふさ観音と呼ばれ、バラと風鈴のお寺として知られます。夏の風鈴まつりに参拝しました。
おふさ観音でいただける御朱印
御朱印の窓口は、本堂右手にあります。
御本尊の御朱印
通常、大和十三仏霊場・第8番札所の御朱印がいただけます。
恵比寿天の御朱印
大和七福八宝めぐりの御朱印です。
風鈴まつりの御朱印
夏の風鈴まつり開催時にいただける、書置きの御朱印です。
バラまつりの御朱印
春と秋のバラまつり開催時にいただける、書置きの御朱印です。
書置きではそのほかに、かわいらしい童のイラストが入った「童心」の御朱印もいただけます。
さらに1~4月限定で、亀の御朱印もあるとの情報も。また次の機会にいただかなければ!
おふさ観音の見どころ
江戸時代より庶民に信仰された、おふさ観音。
近年は春と秋に咲くバラと、夏の風鈴まつりが人気です。とくにSNSでは境内いっぱいに吊り下げられる風鈴写真が多く、いちど祭りの時期に行ってみたいと思っていました。
アクセス方法は公共交通機関を利用する場合、JR畝傍駅or近鉄八木西口駅より徒歩10~12分ほど。近鉄大和八木駅、橿原神宮前駅からはバスが出ており、小房停留所下車で歩いて5分ほどです。
車の場合は、すぐ近くに無料の駐車場が複数あります。お寺のある町なかは、道が細いのでご注意。
不安なかたは、165号線から西に入ってすぐの第2駐車場が駐車しやすいです。ただ、おふさ観音までは5分ほど歩きます。
門より正面に見える建物が、本堂です。境内の拝観は無料。
入り口から敷地いっぱい、たくさんの風鈴です。
思っていた以上に、すごい数!
駐車場から歩いたときはまったく風を感じなかったのに、風鈴の短冊はひらひらと。なんとも涼やかな音に、境内全体包まれています。
鐘の音とはまた違う、心地よい音色。厄を祓うといわれるのも納得です。
よく見ると、風鈴の柄はいろいろ。花火や金魚など、夏らしい柄もかわいらしい。
本堂前の天井には、少し小ぶりな風鈴が吊り下げられます。これもまた、壮観…!!
と、のっけから呆然としてしまいましたが、あらためて御本尊におまいりしましょう。
おふさがまつった観音様
おふさ観音は正式には観音寺といい、高野山真言宗の別格本山の寺院です。
江戸時代におふさという名の娘が観音様をまつったことがはじまりとされ、この名で呼ばれるようになりました。
かつてこの地には鯉ヶ淵(こいがふち)という池がありました。その中から観音様は白い亀の背に乗って、おふさの前にあらわれたと伝わります。
小さなお堂からはじまったおふさ観音は、付近の村人を中心に信仰を集めます。明治の時代に入ると、人々の寄付によって本堂が建てられました。
いまも庶民のお寺として親しまれ、一年を通じて厄除けなどのご祈祷が行われます。最近は阿倍文殊院とあわせて「大和ぼけ封じ霊場」のご祈祷もあり。
御本尊の観音様は、十一面観音菩薩。かつては京都比叡山・北谷の観音院でおまつりしていた仏像とのこと。通常はお目にかかれない秘仏ですが、毎年4月17、18日には御開帳されます。
本堂内はお前立の十一面観音のほか、不動明王像や千手観音像、阿弥陀如来像などを安置。堂内あがって参拝できますが、拝観料として300円が必要です。
このときはちょうどご祈祷中だったので、堂外より手をあわせました。
本堂の裏側にまわると、北向きの千手観音様がいらっしゃいます。こちらは「ひとこと観音」とよばれ、ひとつだけお願いをするといいそうですよ。
風鈴まつりとバラまつり
境内は本堂の表から裏側まで、くまなくバラの鉢植えが置かれ、風鈴が吊り下げられます。
その数、風鈴は2,500、バラは4,000株を超えるとか!
通路にはアーチが幾重にも。つるの緑と風鈴のコラボが素敵ですね。
もとは厄払いの参拝者に楽しんでもらうためにはじめられたといいますが、いまではバラ・風鈴自体が人気のお祭りとなりました。
以前バラまつりに参拝したときは、こんな感じ。さまざまな種類のバラが、カラフルに境内を彩ります。まるでイングリッシュガーデンのよう…
祭りの期間は、風鈴まつりは7月1日~8月31日までの2ヶ月間。バラまつりは春は5月15日~ 6月30日、秋は10月19日~11月30日まで開催されます。
期間中の入場時間は7:00~16:30まで(開門は5:00まで)。そのほかイベントもありますので、くわしくは公式サイトでご確認ください。
日本庭園をのぞむ茶房も
境内の西側には大和七福八宝めぐり・恵比寿天、火難除けの三宝荒神堂などのお堂が。
また東側にも地蔵菩薩はじめ、諸尊まつる社がならびます
風鈴のアーチをくぐって北側、本堂の裏側へ行くと、池のある庭園がみえてきました。
鯉の泳ぐ池は、おふさ観音発祥の鯉ヶ淵にちなんでいるのでしょうね。庭園は円空庭と呼ばれ、四季折々の変化が楽しめそうです。
ここにも、風鈴が涼しげに揺れていました。
池の奥にある建物は、茶房です。
庭園をながめながらのお抹茶やアイスクリーム、夏季限定のかき氷も人気。境内は日影がないので、一息入れられるカフェがあるのはありがたいですね。
またバラの庭の片隅では、メダカやザリガニの飼育も。
同行の旦那は風鈴にあまり興味がなく、正直こちらにいちばんテンションあがってました(…小学生か!)
どんな季節も参拝者を楽しませてくれるおふさ観音、今度は御開帳にあわせて参拝しようと思います。
あわせて行きたい 近くの寺社と花めぐり
おふさ観音より南へ行くと、神武天皇をまつる橿原神宮が鎮座。
かわいい金鵄と鮎のおみくじもおすすめです。
また近辺は、かくれた花の名所もあり。
季節ごとに菜の花・コスモスなどの花が楽しめる藤原宮跡。
本薬師寺跡では、ホテイアオイと彼岸花も。
時期があいましたら、どうぞ立ち寄ってみてくださいね。
基本情報
十無量山 観音寺(おふさ観音)
所在地:奈良県橿原市小房町6-22
拝観時間(本堂):9:00~16:00
公式サイト:http://www.ofusa.jp/