花鳥参拝帖

参拝した寺社の見どころと御朱印・おみくじの紹介

談山神社【見どころと御朱印】大化の改新はここからはじまった

奈良の談山神社

奈良・多武峰(とうのみね)に鎮座する談山神社。大化の改新は、こちらの裏山での談合からはじまりました。神仏習合の名残ある建物、新緑や紅葉も美しい神社です。

談山神社でいただける御朱印

授与所は拝殿の入り口にあります。先に帳面を預け、参拝後に受け取りました。

談山明神の御朱印

談山神社の通常の御朱印

福禄寿神の御朱印

談山神社の福禄寿神の御朱印

大和七福八宝めぐりの御朱印です。

限定の御朱印

談山神社の限定の御朱印

秘仏・如意輪観音菩薩像の公開時にいただいた御朱印。談山神社では時期ごとに、書置きの特別御朱印がいただけます。

こちらの印はつまびきやさんの作ですね。味わいのある和紙も素敵な御朱印です。

談山神社の見どころ

奈良・明日香村より東の山間、多武峰にある談山神社。桜と紅葉の名所としても知られています。今回は期間限定で秘仏が公開されるとのこと。

神社なのに仏像? …そう、談山神社は神仏習合の気配が残る、独特の雰囲気ある神社なのです。

談山神社の境内の社殿

アクセス方法は公共交通機関を利用する場合は、近鉄桜井駅からコミュニティバスが出ています。

コミュニティバス時刻表・運賃表・路線図|桜井市ホームページ

車の場合は上記のコミュニティバスと同じく桜井方面から、また明日香方面からも行くこともできます。

じつはわたし、過去に明日香の石舞台古墳から歩いて行ったことが。5キロほどのハイキングコースでしたが、うっかり道間違えてえらい目にあった思い出…

多武峰(とうのみね)・飛鳥の里コース

そんなこともあって、今回は素直に車で行きました。

駐車場は第1~第5駐車場まであり、普通車は無料です。神社にいちばん近い場所は第5駐車場。入る道が見落としやすいので、ご注意ください。

さて、入り口にむかって参道を歩いていると、さっそく第一の見どころポイントです。

談山神社の石燈籠

こちらの石燈籠は、後醍醐天皇が寄進されたとも伝えられます。元徳三年(1331)の銘があり、重要文化財に指定されています。

さらに進むと、社号標のある入り口が見えてきました。

談山神社の正面入り口

赤い鳥居に青紅葉が映えますね。

この鳥居の石段を上がると、本殿です。が、こちらの正面入り口は紅葉・桜のハイシーズンのみの開門で閉鎖中。回り道になりますが、もう少し先の西入山入り口まで歩きましょう。

受付では拝観料の案内が。談山神社は神社にしてはめずらしく、拝観料がいります。大人は600円(小人300円)をおさめます。

談山神社の祓戸社

受付場所と向かい合った、小さな池の中心に鎮座する祓戸社。まずはこちらからおまいりです。

談山神社の厄除割符

傍らには「厄」の文字が書かれた木札が置かれています。厄除割符といい、この札を割って厄を祓います。厄年のかたもそうでないかたも、開運のお願いをされるといいですね。

さて、すっきりと厄も祓い、あらためて神社の案内図を。

談山神社の境内案内図

左下が現在地です。二つの山を背に、いちばんの高台に本殿があります。境内は重要文化財指定の建物が多く、どこから見ようか迷いますね。

有名な十三重塔も気になりますが、やはり最初は本殿に行ってみましょうか。

談山神社の御祭神

談山神社の拝殿入り口正面

本殿にまつられる御祭神は藤原鎌足公です。

鎌足公が亡くなった当初、お墓は摂津国安威(現在の大阪府高槻市)に造られました。白鳳七年(678)、唐より帰国した長男・定慧が遺骨の一部をこの多武峰の地に改葬。講堂と十三重塔を建て、妙楽寺と称しました。

のちに神殿を建て、鎌足公の御神像を安置したのが談山神社のはじまりです。

藤原鎌足像
藤原鎌足像(奈良国立博物館所蔵)

むかって右下が長男・定慧、左下が次男の不比等。ちなみにこの肖像画は特別展「奈良博三昧」で展示されていたものを、実際に撮影しました。

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談山神社の本殿

本殿は以前は聖霊院や大織冠社、多武峰社とも呼ばれました。「大織冠」とは鎌足公にだけ授けられた、いちばん高い位のことですね。

建物は三間社隅木入春日造。彫刻の意匠もこまやかです。本殿にむかいあって拝殿、東西を透廊が囲みます。

談山神社の拝殿から

拝殿は斜面に張り出して建つ舞台造です。三方はぐるりと奉納の燈籠が吊られています。遠くには山並み、涼しげな緑の木々をながめていると、自然と気持ちが落ち着きます。

すがすがしいこの風景は、人気の撮影スポット。拝殿の内部は写真撮影もネット・SNS公開もOKなんです。

この日は独り占め状態でしたが、紅葉の時期などは混雑しますのでご注意ください。

談山神社の吊り燈籠

燈籠のなかには、鎌がモチーフのデザインも。

なんでも「鎌足」の名前の由来は、生まれたときに鎌をくわえたきつねがあらわれたからなんですって…

談山神社の拝殿外から

高さのある拝殿は、外から見上げても素敵です。

個人的には、拝殿前にある手水舎の鶴も好き。

談山神社の手水舎

なんで鶴?という疑問はさておき…

手水舎の奥にあるのは、菴羅樹(あんらじゅ)です。カリンの木の原種で、定慧が唐より持ち帰った種子を植えたと伝わります。

となりの授与所では、この実と鎌・きつねをモチーフにしたかわいい御朱印帳も取り扱われていました。

授与品といえば、気になったものが「鎌足三方にらみ」厄除けのマスキングテープ。

談山神社のマスキングテープ

…目力強い!

「どこに使うねん」という家族のツッコミで、購入は断念しましたが。

三方にらみは、お守りやステッカーもありました。神社ならではの授与品には、つい惹かれてしまいますよね。

重要文化財の建物が続々と

談山神社の十三重塔

吊り燈籠の拝殿とあわせて人気のあるスポットが、神廟・十三重塔です。

定慧が父の供養のために建てたもので、現在の塔は享禄五年(1532)再建。現存する唯一の木造十三重塔です。

屋根の連なりが美しく、どこから見ても絵になる建物です。

塔の後ろに建つのが権殿

天禄元年(970)、摂政右大臣・藤原伊尹の立願によって創建されました。現在の建物は室町時代の再建。当時より延年舞や能が演じられていた社殿で、芸能・芸術の守り神をまつると信仰されます。

さらにその奥には、末社・比叡神社が鎮座。

談山神社の末社の比叡神社

比叡神社より一段下りた場所には末社・総社本殿拝殿閼伽井屋

談山神社の総社本殿

こちらの総社本殿は、以前の談山神社本殿を移築したもの。かなり年季が入っていますが、本殿の造りが間近で堪能できますね。

談山神社の総社拝殿

拝殿内には、ユーモラスな造形の福禄寿像がまつられていました。

そして拝殿前の広場をはさみ、むかいあう建物が、今回目的の秘仏が安置される場所。神廟拝所です。

談山神社の神廟拝所内部

神廟拝所はかつて妙楽寺の講堂であった建物。現在のものは、寛文八年(1668)の再建です。建物内には上がることができます。

内部は天井が高く、広々とした空間。壁面には、羅漢や天女の像が描かれます。

じつはこちらも写真撮影OKとの太っ腹ぶり。如意輪観音菩薩像、秘仏なのに撮影してもいいんですか!

談山神社の如意輪観音菩薩像

ゆったりとしたポーズの観音様。久々に厨子が開いたと思ったら、バシャバシャ写真撮られて内心怒ってやいませんか…とか思いながら参拝。

傍らにはシュッとスマートな狛犬も。

談山神社の狛犬

目がくりっとして愛嬌があります。像は運慶の作ともいわれています。

ここまで見どころ盛りだくさん! 写真も山ほど撮ってすでに充実感ありましたが、さらに境内の東側にも行ってみましょう。

談山神社の東殿・恋神社

摂社の東殿は別名・恋神社とも呼ばれ、縁結びの祈願所となっています。社殿は総社本殿同様、以前の本殿を移築したものです。

正面の木像は鎌足公の正妻・鏡女王(かがみのおおきみ)とのこと。鏡女王は天智天皇の妃でしたが、のちに鎌足公の妻となった人物です。縁結びの神様として信仰されるのは、そんな経歴もあるからでしょうか。

大化改新発端の地

談山神社の境内

境内のすぐ裏にせまる、ふたつの山。

低いほうの山は、談い山(かたらいやま)と呼ばれています。蹴鞠会で出会った中大兄皇子と中臣鎌足はこの山で極秘の談合をおこない、蘇我入鹿を討つ相談をしました。

このことから大化の改新のはじまりの場所とされ、談所の森・談い山との名がつきました。談山神社の社名もここからきています。

もうひとつの山は、鎌足公の墓所がある御破裂山(ごはれつやま)。印象的な名前のこの山は、天下に災いがあるときに鳴動すると伝わります。

どちらの山も境内から登れます。談い山頂上へは歩いて10分、御破裂山は20分ほどとのこと。今回は車参拝のため、体力に余裕あったので登ってみることにしました。

山道は途中で分岐があり、右に談い山、左に行くと御破裂山。

談山神社の談い山

談い山の山頂です。ご相談所との石碑があり。見晴らしはよくないので、秘密の相談をするにはぴったり?

分岐まで戻り、今度は御破裂山へ。

談山神社の御破裂山

階段の上が墓所ですね。表は注連縄と鳥居があり、おごそかな神域という雰囲気。対して裏側は見た目も新しい、こじんまりとした五輪塔。

偉大なる祖先神と素朴なお墓、という対比がまた神仏習合の神社らしくて良き。

山が鳴動していたわけではありませんが、写真のピントがぼけていてすみません…

けまり祭

談山神社の有名な行事に、大化改新にちなんだけまり祭があります。

春は4月29日、秋は11月3日に行われます。


行われているのは神廟拝所前の広場ですね。

談山神社といえばこのけまり祭ですが、実際に中大兄皇子と中臣鎌足が出会ったのは法興寺(飛鳥寺の前身)の蹴鞠会だったそう。わたし、つい最近まで勘違いしていましたよ…

紅葉や桜、あじさいの季節も

談山神社は紅葉・桜が美しいことでも知られています。

紅葉の談山神社境内

またあじさいも人気と聞きつけ、今回は時期をあわせて6月に参拝しました。

残念ながら、境内はほとんど咲いておらず…見ごろを逃してしまったのかな? 外の参道沿いはよく咲いていたので、あまり花が咲かない年だったのかもしれません。

談山神社のあじさい

はじめてハート形のあじさい写真が撮れたので、個人的にはヨシ!

あわせて行きたい 近くの寺社めぐり

談山神社のある奈良県桜井市は、魅力ある寺社がたくさん。

神社では大和国一之宮・大神神社がいちばんのおすすめです。

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お寺・仏像めぐりでは日本三文殊のひとつ、阿倍文殊院の快慶作御本尊。

阿倍文殊院

阿倍文殊院 公式サイト

現在東博で特別展が開催されている、十一面観音立像が有名な聖林寺

聖林寺 公式サイト

また西国三十三所第8番札所・長谷寺の御本尊・十一面観音立像も見逃せません。おみくじもかわいいですよ。

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基本情報

談山神社

所在地:奈良県桜井市多武峰319
拝観時間:8:30~17:00
公式サイト:https://www.tanzan.or.jp/