「三輪さん」の呼び名で広く信仰される大神(おおみわ)神社。神体山である三輪山を直接拝むかたちは、原初の神まつりの姿といいます。
(2023-05-10 更新)
大神神社の御朱印
大神神社 通常の御朱印
大神神社の授与所でいただける、通常の御朱印です。
大神神社 特別御朱印
見開きサイズの書置き御朱印です。
年初には干支の絵入りの特別御朱印も受けられます。
大和七福八宝めぐりの御朱印
「大和七福八宝めぐり」専用のお福掛け以外は、書置きが受けられます。
狭井神社の御朱印
摂社の狭井神社でいただける御朱印です。
三輪山とササユリ、清らかな水の流れ。神社の特徴ある御朱印です。
久延彦神社の御朱印
末社の久延彦神社でいただける御朱印です。
以前のものからリニューアル されていました。
久延彦神社 以前の御朱印
授与所の情報
大神神社、狭井神社、久延彦神社それぞれの授与所で御朱印が受けられます。授与所ごとにお守りなどの授与品も違いがあります。
大神神社の御朱印帳
拝殿が表紙の御朱印帳。
写真と見比べてもそっくり、再現が細かい。裏表紙には、三輪山と社紋の三ツ杉があしらわれています。
卯年の2023年より頒布の御朱印帳。白いウサギとササユリの組み合わせがかわいい。
ちなみに大神神社の御朱印帳の初穂料は、通常御朱印代込みとなっています。ありがたい!
大神神社とは どんな神社?
大和国一之宮である大神神社は古事記や日本書紀にも記されており、古くから続く歴史のある神社です。
御祭神:大物主神(おおものぬしのかみ)
大己貴神(おおなむちのかみ)=大国主神の名で広く知られる神が、幸いをもたらす御魂である幸魂・奇魂(さきみたま・くしみたま)を三輪山に鎮められたのを、大物主神の名をもってまつります。
大物主神は国造りの神であり、人々の生活に密接にかかわる守護神として信仰されています。配祀神には大己貴神、少彦名神をまつります。
神社に本殿はなく、拝殿を通して御神体の三輪山に参拝します。拝殿は徳川家四代将軍・家綱の再建で、重要文化財に指定されています。
ここが良き! 大神神社のおすすめの見どころ
境内は広く、摂社・末社をはじめ、ご利益あるなで兎、見晴らしのよい展望台など、多彩な見どころがあります。
三輪さんへようこそ! 大神神社の大鳥居
大神神社といえば、まず大鳥居をイメージされるかたも多いのではないでしょうか。
駐車場に入る参道に立つ、高さ約32メートルもの巨大な鳥居。神社の格を象徴するような、スケールの大きさですね。
鳥居は和歌山の熊野本宮大社に次ぐ大きさだそう。
しかしJR三輪駅からは遠まわりなので、歩きの参拝者にはスルーされがち…
鳥居の横には名物「みむろ」最中の和菓子屋「白玉屋榮壽」本店がありますので、お土産購入とあわせて立ち寄るのもいいかもしれません。
大神神社の一の鳥居。
大鳥居より南の、三輪街道から入ったところに立ちます。大通りからはずれているので、こちらも人の流れはありません。
参拝者の多くがくぐるのは、二の鳥居。ここからは人が多くなり、木々に囲まれた参道がのびます。
夫婦岩の手前にある祓戸神社です。まずはこちらに参拝して、心身を祓い清めます。
巳の神杉となで兎
拝殿より振り返ったところに、大きな杉の御神木があります。
背が高すぎて、いつもうまく写真に納まりません…
御神木は巳の神杉と呼ばれ、大物主神が化身した白蛇が棲むといわれます。
神秘的な力を持つ御神木には、多くの参拝客が卵をお供えされます。卵はヘビの好物なのですね。
ヘビとあわせてもうひとつ、大神神社を象徴する動物がウサギです。
第十代崇神天皇の御代より、神社の重要なお祭りは卯の日に奉仕されているとのこと。
写真のなで兎は江戸時代の中期から神社に伝わり、昔は一の鳥居前にあった大灯籠の火袋を守っていたものだそう。
像をなでて祈願すると良いとのことで、以前は参集殿に置かれていました。
コロナ禍の中止を経て、現在は拝殿むかって右側の場所に安置されます。なで兎、忘れずにナデナデしましょう。
授与品にはウサギの土鈴やお守りもあり、おすすめです。丸っこい形につぶらな瞳が、とてもかわいいですよ。
三ツ鳥居のふしぎ
拝殿の前からはよく見えないのですが、御神体の三輪山との間には、特殊な鳥居が立ちます。
三ツ鳥居、また三輪鳥居とも呼ばれ、明神型の鳥居3つをひとつに組み合わせたふしぎな形をしています。
由来はよくわかっていませんが、本殿に代わるものとして古くから神聖視されているものだそう。
以前は参集殿にて申し込めば、横より見せていただけました。残念ながら現在は、一時的に拝観中止。
魅力ある大神神社の三ツ鳥居、ぜひじっくりと見てみたいものです。
三ツ鳥居は数多くはありませんが、埼玉の三峯神社、大阪の坐摩神社、東京の牛嶋神社なども有名ですよね。
牛嶋神社の三ツ鳥居
大神神社から近いところでは、摂社の檜原神社が三ツ鳥居です。
檜原神社の三ツ鳥居
こちらの鳥居はくぐることはできないのですが、特徴のある形がよくわかります。
荒魂をまつる狭井神社
次に、摂社の狭井神社に参拝します。
参集殿・祈祷殿横のくすり道を通っていきましょう。
道沿いには薬木・薬草が植えられており、病気平癒・薬の神様をまつる狭井神社ならではの参道となっています。
狭井神社にまつられるのは、大三輪の神の荒魂(あらみたま)である大神荒魂神です。
社殿の左手奥には薬井戸が。湧き出る御神水は万病に効くといわれ、自由にいただけます。※混雑緩和のため、土日祝は御神水拝戴所が新たに設置されていました。
容器を忘れた~というかたも大丈夫。授与所で初穂料をおさめると、ペットボトル入りの御神水が受けられます。
境内には、三輪山への登拝口もあります。
神体山に登ってのおまいりは、コロナ禍で長らく禁止となっていましたが、2023年5月10日より再開されました。
狭井神社で申し込みを受け付けられていますので、くわしくは以下の公式サイトでご確認ください。
ふくろうもかわいい 久延彦神社
狭井神社から展望台を経て、末社の久延彦神社へ。
御祭神は久延毘古命(くえびこのみこと)。
古事記では「山田のそほど」(=かかし)と書かれる田の神。多くのことを知っていると伝わることから、智恵の神様としてまつられます。
知恵の象徴として、ふくろうをモチーフとした絵馬や授与品も受けられます。
絵馬を見ると、やはり受験や学業の祈願が多いですね。
境内からは三輪山の頂上が見え、遥拝所が設けられています。
反対側も見晴らしよく、大鳥居や大和三山が望めます。
以上、御朱印のいただける場所を中心にご紹介しました。
他にも境内は多くの摂社・末社があり、延喜式神名帳に記載された式内社もまつられます。
酒造りの神・高橋活日命(いくひのみこと)をまつる、活日神社。
大直禰子(おおたたねこ)神社。別名・若宮。
かつては大御輪寺といい、三輪明神の神宮寺のひとつ。
などなど、時間がありましたらぜひ、ゆっくりとめぐってみてください。
神聖なる御神花 ササユリ
時期があいましたら、神社の御神花であるササユリの園もどうぞ。
見ごろは5月下旬~6月上旬。この年、わたしが参拝した5/25はつぼみが多く、残念ながらほとんど咲いていませんでした。花はタイミングが難しいですね。
また時期をねらって参拝したいと思います。
あわせて行きたい 近くの寺社めぐり
大神神社より北へ行くと、摂社・檜原神社が。
大和最古の道といわれる「山の辺の道」を歩いていくのもおすすめです。
南には平等寺があります。
かつては三輪明神の神宮寺のひとつで、現在は曹洞宗のお寺です。
運が良ければ、かわいいお寺猫ちゃんに会えるかも?
大神神社の基本情報
所在地:奈良県桜井市三輪1422
拝観時間:9:00~17:00
駐車場:あり
公式サイト:https://oomiwa.or.jp/
実際に参拝した日(2023-03-05)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。