大和国一之宮の大神(おおみわ)神社。日本最古の神社のひとつで「三輪さん」の呼び名で広く信仰されます。本殿はなく、拝殿を通して神体山を拝むかたちは、原初の神まつりの姿といいます。
大神神社でいただける御朱印
大神神社の御朱印
授与所でいただける、通常の御朱印です。
大神神社は「神仏霊場巡拝の道」「大和七福八宝めぐり」の霊場でもあるので、それぞれの御朱印も受けることができます。
また最近は、見開きサイズで左側に日本画の入った書置きの特別御朱印もいただけます。
狭井神社の御朱印
摂社の狭井神社でいただける御朱印です。
神体山の三輪山・御神花のササユリと清らかな水の流れ。神社の特徴がシンプルにあらわされている御朱印です。
久延彦神社の御朱印
末社の久延彦神社でいただける御朱印です。
この印、石を刻んだものだったような気がします。また今度受けるときに、ちゃんと確認してみよう。
大神神社の見どころ
大神神社といえば、まず大鳥居をイメージされるかたも多いと思います。
高さ32.2メートル、柱間23メートルで、日本一の大きさを誇ります。
境内にある展望台よりの景色です。黒い大鳥居がわかるでしょうか?
背後にぽこぽことある山は、大和三山。右から耳成山・畝傍山・天香具山です。
大鳥居は車道から入るところに立つため、最寄り駅・JR三輪駅からの参拝時はくぐれませんのでご注意ください。
木々に囲まれた参道を進むと、左手に祓戸神社が見えてきます。まずはこちらに参拝し、身体と心を祓い清めます。
では縄鳥居をくぐって、拝殿前にまいりましょう。
大神神社の御祭神
大国主神がみずからの幸魂・奇魂(さきみたま・くしみたま)=幸いをもたらす御魂を三輪山に鎮め、大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の名でまつったのが、大神神社のはじまり。
主祭神の大物主大神は国造りの神であり、すべての産業・人間生活全般の守護神として広く信仰されます。配祀神には大己貴神 (おおなむちのかみ)、少彦名神 (すくなひこなのかみ)をまつります。
正面に見える建物は拝殿です。大神神社には本殿はなく、拝殿を通して御神体・三輪山に参拝します。太古の昔より、人々はそうやって神様を拝してきたといいます。
現在の拝殿は徳川家四代将軍家綱の再建。重要文化財に指定されています。
授与所には、拝殿表紙の御朱印帳もあり。今回、御朱印とあわせて拝受しました。
写真と見比べると、そっくりですね。再現が細かい…!
御朱印帳の裏表紙には、三輪山と社紋の三ツ杉があしらわれています。ご縁の証にいただくのもいいですね。
大神神社の三ツ鳥居
拝殿の奥、御神体の三輪山との間に立つ鳥居が三ツ鳥居です。明神型の鳥居三つをひとつに組み合わせた、特殊な形をしています。
「三輪鳥居」とも呼ばれるこの鳥居、由来はよくわからないそうですが、本殿に代わるものとして神聖視されてきました。
残念ながら拝殿の前からはよく見えないのですが、参集殿にて申し込めば横より見せていただけるとのこと。特徴のある三ツ鳥居、ぜひじっくりと見てみたいものです。(※現在は一時的に拝観中止)
数多くはありませんが、埼玉の三峯神社・大阪の坐摩神社なども三ツ鳥居。東京の牛嶋神社にもありました。
大神神社からいちばん近いところでは、摂社の檜原神社。
こちらの鳥居はくぐることはできないのですが、特徴のある形がよくわかりますね。
わたしは時間の余裕のあるときは、大神神社より歩いておまいりしています。所要時間は約20~30分です。
この日も参拝しましたので、参考にどうぞ。
ヘビとウサギ
拝殿より振り返ったところに、杉の木があります。大きすぎて、写真に納まりません…。
これは「巳の神杉」と呼ばれる御神木。大物主大神の化身の白蛇が棲むと伝わります。卵がお供えされているのは、蛇の好物だからなのですね。
もうひとつ、大神神社を象徴する動物としてはウサギもあげられます。神社の例祭である大神祭が、卯の日に始まったことからのご縁といいます。
写真は、参集殿にある「なで兎」です。以前は、一の鳥居前の大灯籠の火袋を守っていたものとのこと。忘れずにナデナデ…。(※現在は一時的に参拝中止)
授与品として、ウサギの土鈴やお守りもあり。丸っこい形につぶらな瞳、とてもかわいいです。おみくじもあったらいいのに~
摂社 狭井神社
次に、摂社の狭井神社に参拝します。
場所は拝殿の北側。参集殿・祈祷殿横の「くすり道」よりまいるのがわかりやすいです。まわりには薬木・薬草が植えられ、病気平癒・薬の神様をまつる狭井神社ならではの参道となっています。
狭井神社にまつられているのは、三輪の神の荒魂(あらみたま)です。
建物の左手奥にある薬井戸。湧き出る御神水は万病に効くといわれ、自由にいただくことができます。
容器忘れた~というかたも大丈夫。授与所で初穂料をおさめると、ペットボトル入りの御神水が受けられます。
また狭井神社の境内には、三輪山への登拝口もあります。神体山、実は登って直接おまいりすることもできるのです。
狭井神社では申し込みの受付もされています。
登拝は写真撮影・また水分補給以外の飲食は禁止。山は勾配きつく、それなりの準備と心構えが必要と聞きます。
入山禁止の日もありますので、くわしくは公式サイトでご確認ください。
末社 久延彦神社
御祭神は久延毘古命(くえびこのみこと)。
古事記では「山田のそほど」(=かかし)と書かれる田の神ですが、多くのことを知っていると伝わることから、智恵の神様としてまつられます。
知恵の象徴として、ふくろうをモチーフとした絵馬や授与品も受けられます。絵馬を見ると、やはり受験や学業などのおまいりが多いようですね。
境内からは三輪山の頂上の姿を見ることができ、遥拝所が設けられています。
以上、御朱印のいただける三社を中心にご紹介しました。
大神神社にはほかにも、多くの摂社・末社があります。延喜式神名帳に記載された由緒ある社もありますので、どうぞゆっくりとめぐってみてください。
御神花 ササユリ
狭井神社の御朱印にもある、大神神社の御神花・ササユリ。時期があいましたら、境内にあるササユリ園もどうぞ。
見ごろは5月下旬~6月上旬。この年、わたしが参拝した5/25はつぼみ多く、残念ながらほとんど咲いていませんでした。花はタイミングが難しいですね。
また時期をねらって参拝したいと思います。
あわせて行きたい 近くの寺社めぐり
大神神社より北へ行くと、摂社・檜原神社があります。大和最古の道といわれる「山の辺の道」を歩いていくのもおすすめです。
大神神社→檜原神社
基本情報
大神神社
所在地:奈良県桜井市三輪1422
拝観時間:9:00~17:00
公式サイト:http://oomiwa.or.jp/