紀伊国一之宮・丹生都比売(にうつひめ)神社のおみくじは、弘法大師を高野山へ導いた神使いの犬をモチーフに作られています。白犬と黒犬、ただの色違いではありませんヨ。
(2023-05-15 更新)
みちびき犬みくじ
おみくじは白犬と黒犬の2種類から選べます。
どちらも赤い首輪を付け、くりっとした丸い目が特徴的。耳の形と首輪のせいか、一見ネコと勘違いしそうです。
素材は陶器製で、背中には神社名の印が入ります。おみくじの紙は赤い紐を引いて、置物の下より取り出します。
さて白犬と黒犬、どちらの犬みくじを引きましょうか。わたしは特に理由もなく、黒犬のおみくじを引きました。
しかし後日、白犬のおみくじを引くために再び参拝することに。その理由とは…(つづく)
丹生都比売神社とは どんな神社?
神社は高野山の入口にあたる場所に鎮座します。「天野大社」とも呼ばれ、かつては高野山へ登る前に参拝するのがならわしであったそう。
本殿には丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)、高野御子大神(たかのみこのおおかみ)、大食津比売大神(おおげつひめのおおかみ)、市杵島比売大神(いちきしまひめのおおかみ)の4柱の神様をまつります。
丹生都比売大神は天照大神の妹神・稚日女尊(わかひるめのみこと)ともいわれ、紀の川流域の人々に農耕や養蚕・織物などを広めたと伝わります。
神社は平成十六年(2004)、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一つとして世界遺産に登録されました。
境内の池に掛かる太鼓橋は人気の撮影スポットで、参拝者も渡ることができます。
弘法大師を導いた犬
今から千二百年前のこと。弘法大師・空海は黒と白の犬を連れた狩人によってこの地に導かれ、真言密教の総本山・高野山を開きました。
狩人は丹生都比売大神の御子である、高野御子大神(狩場明神)であったといいます。
高野山壇上伽藍・御社の絵馬
参拝後、家に帰ってこの由緒書を読んだとき、わたしは激しく後悔しました。
「黒犬だけじゃ、ダメだったんだ!」
…いや、ダメではないですよ。おみくじなんですから。
思えばこれが、置物おみくじの沼にはまるきっかけだったのかもしれません。
どうしても白黒2匹そろえたくなったわたしは白い犬を求め、翌年に再び神社を参拝しました。
そこで出会ったのは…
…金の犬!? 由緒まったく関係ないぞ!笑
金の犬みくじは、戌年限定のおみくじでした。はい、もちろんいただきましたよ。また後悔すると思ったので。
はぁ~、スッキリ!
おみくじを引くには
犬みくじは丹生都比売神社の授与所で引けます。わたしが参拝したときは、ひとつ500円の初穂料でした。
また毎月16日の月次祭では、御神犬すずひめ号が公開されます。シュッとした姿が凛々しく、お行儀のよい紀州犬です。カワイイ。
公開は10:00~11:30、13:00~14:30と、時間が限られていますのでご注意ください。
この日は通常の御朱印に、御神犬の印が入ります。おみくじとあわせて、参拝の証としていただくのもおすすめです。
丹生都比売神社の基本情報
所在地: 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
拝観時間:終日参拝可能(授与所:8:45~16:30)
駐車場:あり
公式サイト:https://niutsuhime.or.jp/
実際に参拝した日(2018-10-16)の情報をもとに、記事を作成しています。定期的に情報を確認し更新していますが、最新情報と異なる場合があります。