大阪府富田林市にある美具久留御魂神社。「みぐくるみたま」神社と読み、大国主命の荒御魂をまつります。延喜式に記載のある式内社で、旧社格は郷社です。
(2022-3-28 更新)
美具久留御魂神社の御朱印
下拝殿の手前にある社務所でいただきました。
美具久留御魂神社の見どころ
神社のはじまり
崇神天皇の時代、支子(きし)の森より大蛇があらわれ、農民を悩ませていました。
みずから視察された天皇は「これ大国主命の荒御魂の荒ぶるところなり宜しくまつるべし」といわれ、社殿を建てました。これが美具久留御魂神社のはじまりと伝わります。
大国主命の荒御魂は、和爾(わに)神という龍神であったそうです。「美具久留御魂」は「水泳御魂(みくくるみたま)」という名に由来し、水を司り、割り当て配る神といいます。
南北朝時代には楠木氏の氏神として、上水分社の建水分神社(千早赤阪村)とともに美具久留御魂神社は下水分社と称され、信仰されました。
国道170号線(旧道)より、西へ入るところに一の鳥居。のどかな写真になりましたが、交通量の多い交差点近くで内心タイミングあせっています。
右側には注連縄がはられる場所もありましたが、御旅所でしょうか?
しばらく進むと、左手に粟ヶ池がみえてきます。
ため池のほとりには、小さな祠が。
龍神の和爾神をまつる別宮ですね。道路沿いですが柵に囲まれ、知らないと見落としてしまいがちな場所です。
粟が池の遊歩道から神社の方向をみると、こんもりと木が茂る丘になっています。これが御神体山ですね。
山は4基からなる古墳群でもあるそうです。
境内入り口までようやくたどりつきました。車でアクセスするかたは、こちらに駐車できます。
御神体山へ上る
社務所の前を通り、まずは下拝殿へ。
建物を通り抜け、丘の中腹にある上拝殿へまいります。
下拝殿からは急な石段が続きます。
若干息切れしつつ、数分後に到着。運動不足が身にこたえます…
息を整え、参拝です。
本殿には主祭神の美具久留御魂大神(大国主命)。
左に天水分神(あめのみくまりのかみ)、水波廼売命(みずはのめのみこと)。右に国水分神(くにのみくまりのかみ)、須勢理比売神(すせりひめのみこと)をまつります。
本殿の左右にも、摂末社がならびます。
自分のほかに参拝者はなく、静かな空気がとても心地よく…
と、ひと仕事やりきった気分でいましたが、実は拝殿の横からさらに上がっていく道があったとか。
本殿を囲むように、参道が遥拝所にまで続いていますね。すっかり見落としていましたよ…境内図はちゃんと確かめてから行こう!
次回は忘れないように、上まで参拝したいと思います。
境内より一の鳥居の方向をみると、二上山が見えます。正面にある、ふたつのコブの山がわかるでしょうか?
山のむこうは大和国。まっすぐ先には一之宮・大神神社のある三輪山があります。
二上山は朝日が昇る東の方角、対して美具久留御魂神社に向かって日がさします。二上山と縁のあるこの地は、古くより神聖な場所とされていたのかもしれませんね。
そういえば、神社のイメージキャラクター「みぐくるん」ちゃんの頭は二上山をあらわしているそうですよ。では頭の丸は朝日かな?
授与所には、みぐくるんキーホルダーなどのグッズもあり。神社もふつうにゆるキャラを出される時代になりましたか…
せっかくなので、おみくじも出してほしいなぁ(置物おみくじ好き)
あわせて行きたい 近くの寺社めぐり
美具久留御魂神社、建水分神社とあわせて「河内国の三水分社」と称えられる神社が、錦織神社です。
同じ富田林市内にありますので、あわせての参拝がおすすめです。
錦織神社→美具久留御魂神社
基本情報
美具久留御魂神社
所在地:大阪府富田林市宮町3-2053
拝観時間:不明
公式サイト:なし