大阪南東部、かつて錦部郡と呼ばれた地にまつられる錦織神社。本殿の建築は錦織造りと呼ばれ、日光東照宮の拝殿にも取り入れられた様式です。
錦織神社の御朱印
令和の金文字は、改元の令和元年5月限定だそうです。特別ねらっていたわけではありませんが、参拝の良い記念になりました。
錦織神社の見どころ
錦織神社の創建年代は、はっきりとわからないそうです。本殿修理の際に藤原時代の瓦が出土したことから、平安中期ごろと推定されています。
古来、百済より織物の技術をもつ渡来人たちが住んでいた地域であったことから「錦織」の名がついたといわれます。旧社格は郷社です。
「錦織」…なんて読むの?
さて、この「錦織」の字、どういう読み方だと思いますか? 「にしきおり」?「にしこり」?
…現地の案内板では「にしこおり(にしごり)」とありました。近くの府営公園も「にしこおり」公園と読むので、地元ではこの呼びかたが一般的のようです。
鳥居をくぐると、長い参道が社殿までまっすぐのびます。昔はここで流鏑馬が行われていたとのこと。
周囲は程よく木が生い茂り、気持ちの良い風を感じながら歩きます。
余談になりますが、車で訪れるときはこの鳥居左からの道を入ります。駐車場は参道の先の拝殿前になるので、この鳥居をくぐることができないのです。神様の通る参道ど真ん中を、車で行っちゃうのもなかなか大胆…。
というわけで、歩いていったん鳥居前まで戻って仕切り直し。参道の長さも二倍、しっかりと感じることができましたヨ。
さて、小さな太鼓橋を渡ると右手に手水舎。正面が社務所にもなっている拝殿です。ここを通りぬけ、本殿に参拝します。
錦織造りの本殿
錦織神社にまつられるのは建速素戔嗚命(たけはやすさのおのみこと)、品陀別命(ほんだわけのみこと)、菅原道真公です。
鈴緒のある正面の扉は閉じていますが、左右両脇の戸口からなかへ入ることができます。せっかくなので、特徴のある本殿を近くから見せていただきましょう。
現在の本殿は室町時代に建てられたもので、国の重要文化財に指定されています。
入母屋造に三間の向拝。屋根は丸みを帯びた唐破風の上に、三角形の千鳥破風をのせた独特の形をしています。柱には雲や波模様など、漆塗りがあざやかです。
重厚な屋根の力強さがありながらも、極彩色の模様は繊細。バランスが取れた社殿は美しく、印象に残ります。
両脇には摂社の春日社と天神社。二間社流造、見世柵形式の社殿で、こちらも重要文化財に指定されています(本殿にみとれて、また写真忘れてますよ…)
絵馬にも社殿が描かれています。
本殿と両摂社はこの後、令和三年いっぱいまで修復工事を行うとのこと。
ちなみに駐車場も、別の場所に新設されるそうです。これで車で来たときでも、鳥居をくぐっておまいりできますね。
またの参拝を楽しみにしたいと思います。
あわせて行きたい 近くの寺社めぐり
錦織神社のある地は、水流の合流点として栄え「河内国の三水分社」として称えられていました。
そのひとつ、同じ富田林市内に美具久留御魂神社があります。御朱印もいただけますので、あわせての参拝もおすすめです。
錦織神社→美具久留御魂神社
基本情報
錦織神社
所在地:大阪府富田林市宮甲田町9-46
拝観時間:不明
公式サイト:なし