平安時代の陰陽師として有名な安倍晴明。その生誕の地とされる神社には、伝説にまつわるきつねのおみくじがあります。
葛の葉きつねみくじ
小さなきつねが、水色の玉を抱えています。正面には五芒星が目立ちますね。
アニメキャラクターのような雰囲気があるのは、玉がアイテムのようだからか、手足が短いからか。
背中には神社名が入っています。きつねのおみくじにしては、しっぽは控えめ。
側面には菊の花でしょうか? 花柄が入っています。
おみくじの紙は赤い紐と繋がり、下から取り出します。
安倍晴明神社とは どんな神社?
安倍晴明神社は阿倍王子(あべおうじ)神社の境外社で、平安時代の天文博士・安倍晴明公をまつります。
安倍晴明神社というと京都の神社が有名ですが、あちらは屋敷のあった場所とのこと。諸説ありますが、この阿倍野の地は晴明生誕の場所と伝わります。
境内には、生まれたときに使った産湯の井戸も再現されています。
葛の葉きつねの伝説
安倍晴明は古代の豪族・阿倍氏の出身といわれます。その生まれには、霊狐・葛の葉の話が伝わります。
父・安倍保名(やすな)は和泉の信太の森を訪れたとき、白狐を助けました。きつねは女性に化身、葛の葉と名乗ります。のちにふたりは結ばれ、清明が生まれました。
しかし正体を知られてしまい、葛の葉は幼い清明を置いて、泣く泣く信太の森へ帰ります。
別れのとき葛の葉は子を抱き、口に筆をくわえて、障子に歌を書き残しました。
「恋しくば 尋ねきてみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」
その後、父とともに信太の森へ会いに来た清明に、水晶の玉を渡した…と伝説にはあります。
この葛の葉子別れの伝説、歌舞伎や人形浄瑠璃など、多くの物語の題材にもなりました。
おみくじにある玉、お稲荷さんのきつねが持つ「宝珠」かと思っていたのですが、この伝説にある水晶をモチーフにしているのかもしれませんね。
阿倍王子神社の境内では、葛之葉稲荷神社もまつられます。安倍晴明神社のすぐ近くですので、あわせてどうぞご参拝ください。
阿倍王子神社では、八咫烏のおみくじも引けますよ。
おみくじを引くには
「葛の葉きつねみくじ」は、本殿にむかって左手にある社務所で引くことができます。初穂料は500円です。
おみくじのほかにも、五芒星の入ったお守り・水晶を使った授与品も人気。
また社務所では、占いの相談コーナーも設けられています(※有料)安倍晴明をまつる神社ならではのサービスですね。くわしくは公式サイトをごらんください。
あわせて引きたい 近くのかわいいおみくじ
安倍晴明神社の南西、北畠にある阿倍野神社。境内には「一旗上げる」という言葉に由来する旗上稲荷社があります。
オリジナルのものではないようですが、こちらでもきつねのおみくじがいただけます。
きつねの印が入った旗上稲荷社の御朱印も、あわせてどうぞ。
基本情報
安倍晴明神社
所在地:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野元町5-16
拝観時間(社務所):11:00~16:00
公式サイト:http://abeouji.tonosama.jp/abeseimeijinja/