和歌山城近くにある県立博物館を観覧、あわせて近くの寺社をめぐったときの記録です。いただいた御朱印とともにご紹介します。
(2022-3-27 更新)
和歌山城周辺の寺社めぐり
大阪の南部よりに住んでいるわたしですが、和歌山市内方面へはあまり縁がありません。
昨年、県立博物館に気になる特別展があったので、この機会にと出かけてきました。
和歌山県立博物館 特別展
— ハナトリ (@GosyuinOmikuji) May 30, 2019
「仏像と神像へのまなざし」〜6/2まで
文化財保護啓発の観点から、ほとんどのものが写真撮影可・SNSも個人利用でOK😊
撮影できることに慣れてなくて、最初はなんかすみません的な気持ちで撮っていたのですが… pic.twitter.com/Km8Zbb3UD2
特別展は写真撮影も可能で、たいへん見ごたえがありました。撮影できるからこその視点も加わって、普段とはまた違った見方で仏像・神像と向き合うことができました。
そんなわけで、観覧にはかなりの時間を使ってしまいました。もっと早い時間から行けばよかった…!
とはいえ、少しだけ周辺の寺社をめぐりましたのでご紹介。よろしければ参拝の参考にしてください。
恵運寺
恵運寺は曹洞宗のお寺。ご住職手書きの達磨イラスト御朱印が人気です。
元和五年(1619)、紀州藩の重臣・山本図書正春公が先祖の長昌公(山本弥三郎茂成)の菩提を弔うために創建した「大宝山長昌院廣厳禅寺」がはじまりとのこと。
長昌公は徳川家康公とその嫡男・信康公に仕えた武将。山本家は、軍師として有名な山本勘助の縁者だそうです。
御本尊は十一面観世音菩薩。弘法大師の御自作と伝わります。仏像の胸中には、新田義貞公の守り本尊が納められていたそうです。
境内は庚申尊・宝来稲荷社、地蔵尊や供養塔などが並びます。
本堂前には、日本三大忍術伝書のひとつ「正忍記」をあらわした名取三十郎の墓所も。お寺では忍者モチーフの御朱印帳や、忍者の日限定で受けられる御朱印もあります。
参拝時、本堂は改修工事中でした。堂外より参拝後、庫裡にて御朱印をお願いしました。
通常のものは1時間ほど待ちだったので、御朱印帳をお預けして後ほど受け取りに。このときは改元記念の限定御朱印もありましたが、予約制・もしくは後日郵送とのことでした。
恵運寺の御朱印
実はわたし、手書きのイラスト御朱印いただいたのはこれが初めて。大胆な筆使い、インパクトありますね!
※現在は新型ウイルス感染防止対策のため、対面での御朱印対応を中止されています。くわしくは、公式サイトやTwitterなどでご確認ください。
大宝山 長昌院 恵運寺
所在地:和歌山県和歌山市吹上3-1-66
拝観時間:不明
公式サイト:https://eunji.jp/index.html
Twitter:https://twitter.com/wakayamaeunji
無量光寺
つづいて、恵運寺のある寺町通りを東へ。浄土宗のお寺、無量光寺があります。
文政十二年(1829)紀州藩十代目の藩主・徳川治宝公の命により、日高郡出身の大行者徳本上人が開山されました。
こちらの境内には、首だけの大仏像があります。
高さはお顔だけでも約3メートル。迫力ある大きさですが、表情はおだやか。アンバランスな雰囲気がおもしろいですね。
なんとなく、鼻の穴から内部をのぞいてみたり…(失礼しました!)
もとは末寺であった大福寺の仏像でしたが、天保六年(1835)に焼失。再建のために、溶けた銅を使用して頭部を先に作成したものの、事情により身体を造ることはできなかったそうです。
現在は「首から上の願いを叶える」といわれ、病気平癒の祈願や受験生らに信仰されます。頭痛持ちのわたしも、ご利益があるといいな。
無量光寺の御朱印
参拝後、御朱印をいただきました。首大仏のお姿もあるのがうれしい。
無量光寺は「和歌山西国三十三所観音霊場」第8番の札所でもあります。先に参拝した恵運寺は第10番札所。
お城を中心に、比較的狭い範囲にお寺が集中しています。
恵運寺のほうに霊場専用の御朱印帳もありましたので、この機会に巡拝するのもいいですね。
里宮山 寿経院 無量光寺
所在地:和歌山県和歌山市吹上5-1-35
拝観時間:7:00~16:30
公式サイト:なし
刺田比古神社
次は寺町通りを渡り、北へ。和歌山城の岡口門の南に、刺田比古(さすたひこ)神社・岡の宮が鎮座します。
御祭神は神武天皇につかえた道臣命(みちおみのみこと)、百済国を救済したとされる大伴佐氐比古命(おおとものさでひこのみこと)。道臣命は大伴氏の祖先神です。
延喜式神名帳に記載された古社で、和歌山城を鎮護します。
神社は徳川幕府八代将軍・吉宗公の拾い親となったことでも知られています。
当時「厄年に生まれた子供は、捨て子にすれば丈夫に育つ」との風習がありました。厄年に生まれた吉宗公は生まれてすぐ、お城の追回門付近に捨てられ、神社の宮司に拾われたそうです。
厄をはらわれた吉宗公はその後、将軍になったことから「出世・開運・厄除け」のご利益が。また御祭神の道臣命は神武天皇の道案内をされたことから、交通安全祈願の社としても信仰されます。
境内の脇、少しこんもりとあるのは古墳だそうです。古木が参道の上にまで張り出し、街中とは違った空気を感じます。
刺田比古神社の御朱印
かんたんに御由緒をお話ししていただきながら、御朱印を拝受。由緒書と小さなお守りまでいただき、感謝です。
刺田比古神社
所在地:和歌山県和歌山市片岡町2-9
拝観時間:不明
公式サイト:https://okanomiya.com/
水門吹上神社
このあと和歌山城と和歌山護国神社へおまいりする予定でしたが、時間が遅くなってしまったので断念。
和歌山市駅のほうへ帰る道すがら、紀の川近くの神社へ参拝します。
水門吹上神社は紀州えびすの総本社。
戎様(蛭兒神)を祀る水門神社と、大国様(大己貴神)を祀る吹上神社を合祀。2柱の福の神をあわせてまつる、めずらしい神社です。
境内には神武天皇聖蹟顕彰碑が建ちます。古事記に出てくる「男水門」とはこの地のことと伝わります。
参拝時は2018年の台風の影響で、社殿修理中でした。紀ノ川の河口近くに位置する場所なので、たいへんな暴風だったと想像します。
水門吹上神社の御朱印
おまいり後、インターホンを鳴らして御朱印をいただきました。また新たな社殿が完成したら、おまいりに行きますね。
水門吹上神社
所在地:和歌山県和歌山市小野町2-1
拝観時間:不明
公式サイト:なし
参拝ルートとマップ
和歌山市内、まだまだ行きたいところがたくさんです。機会をみつけて、参拝したいと思います。
和歌山県立博物館~恵運寺~無量光寺~刺田比古神社~水門吹上神社