花鳥参拝帖

参拝した寺社の見どころと御朱印・おみくじの紹介

【特別展】いにしえの大安寺に思いをはせる~奈良国立博物館へ行ってきた

奈良国立博物館の特別展大安寺のすべて

特別展「大安寺のすべて―天平のみほとけと祈り―」は令和4年(2022)6月19日まで。お寺に伝わる仏像も一挙公開です。

大安寺のすべて―天平のみほとけと祈り―

奈良国立博物館

前回の聖林寺展に引き続き、また奈良博の特別展へ行ってきました。

www.narahaku.go.jp

大安寺はJR奈良駅より1キロほど南にあり、現在はがん封じの祈願で有名なお寺です。かつては東大寺や興福寺などとともに、南都七大寺のひとつに数えられる大寺院でした。

奈良の大安寺

大安寺 公式サイト

展覧会では大安寺がどんなにすごいお寺であったかということを、寺宝の仏像や発掘調査の出土品をはじめ、さまざまな角度からたどっていきます。

個性ある大安寺の仏像

いちばんの見どころは、お寺に伝わる仏像9体がすべて展示されることでしょう。

前期展示の御本尊・十一面観音立像、後期展示の伝馬頭観音立像はともに秘仏。ふだんは期間を限って御開帳されます。

大安寺展の風景

仏像はどれも独特の魅力があり。とくに伝楊柳観音立像は忿怒の表情はじめ、帯や飾りも印象に残ります。

お寺では収蔵庫の仏像は近くで拝観できましたが、御開帳時の御本尊はあまりよく見えなかった記憶が。今回はガラスケースなしで、360度あらゆる角度から見仏。後補の部分との違いもよくわかりました。

やはり奈良博の特別展は見逃せませんね。

余談ですが四天王像がならんだ光景、ニコニコ美術館では「通勤電車」とコメントされていて吹きました。…わかる!

live.nicovideo.jp

仏像とあわせて、発掘調査の出土品も展示。建物の装飾品は部分的とはいえ、どれも大きなものばかりです。当時のお寺のスケール感よ…

陶枕片はスタンプ模様がバリエーション豊か。モダンにも見えるデザインは女子が好きそうなので、もっとグッズ展開してほしいなぁ。

失われた御本尊・釈迦如来像に迫る

大安寺の現在の御本尊は十一面観音立像ですが、かつては釈迦如来像であったと伝わります。

「人でないものがつくり、天女もほめた」と記録される仏像ですが、残念ながら摸刻も残っていません。

特別展の後半は、御本尊がどんな姿であったかに迫っていきます。

刺繍の釈迦如来説法図は何度みても良き。大安寺の釈迦如来像もこんな姿だった…?

奈良国立博物館の刺繍釈迦如来説法図
(以前の特別展「奈良博三昧」では撮影可能でした)

www.hanatori-sanpai.com

さらに大安寺をめぐる人々や信仰、その後の中世以降の歴史を追います。

わたしはどうしても彫刻中心に見てしまうのですが、表情や技法にも特徴ある行教律師坐像、京博でおなじみの宝誌和尚立像はやはりインパクト強い。

個人的には奈良・薬師寺の休ヶ岡八幡宮の八幡三神坐像は見たことがなかったので、展示はうれしかったです。

奈良の薬師寺の休ヶ岡八幡宮
休ヶ岡八幡宮

いまはもう失われた仏像やお寺の姿を想像するのに、ここまで集めましたか!…という感想の大安寺特別展。

考えあらたに、またお寺におまいりにいこうと思います。

奈良国立博物館と鹿

基本情報

大安寺のすべて 天平のみほとけと祈り

会期:令和4年(2022)4/23~6/19
会場:奈良国立博物館
開館時間:9:30~17:00(4/29~5/7は19:00まで)

公式サイト:https://www.narahaku.go.jp/exhibition/special/special_exhibition/202204_daianji/