花鳥参拝帖

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當麻寺【見どころと御朱印】中将姫が導かれた寺へ…當麻曼荼羅と仏像拝観

奈良の當麻寺

奈良・葛城にある當麻寺。東西に三重塔が並び、古来の伽藍が残ります。中将姫の伝説で有名な當麻曼荼羅のほか、貴重な仏像も拝観できます。

(2022-08-09 更新)

當麻寺の御朱印

當麻曼荼羅の御朱印

當麻寺の蓮糸大曼陀羅の御朱印

本堂(曼荼羅堂)でいただいた御本尊・當麻曼荼羅の御朱印です。御詠歌も受けられます。

當麻寺の御朱印と御詠歌

お堂は真言宗と浄土宗の塔頭寺院で管理されており、そのとき担当のお寺の宗派によって「曼陀羅」or「曼荼羅」と墨書きが違うらしいです。

當麻曼荼羅の御朱印帳

當麻曼荼羅の参拝記念に、図柄をあしらった御朱印帳をいただくのもおすすめです。

當麻寺奥院の御朱印帳

こちらは當麻寺奥院の御朱印帳です。金と銀の二色あり、繊細に曼荼羅が表現されていて美しい…!

紙質もよく、人気の御朱印帳です。

この帳面に當麻曼荼羅の御朱印をいただきたい場合は、先に奥院におまいりされるとよいでしょう。

www.hanatori-sanpai.com

本堂が奥院担当のときは、本堂授与所でも受けられるようです。

當麻寺の見どころ

當麻寺は推古天皇二十年(612)、用明天皇の皇子・麻呂子親王(當麻皇子)が河内国につくられた「萬法蔵院禅林寺」がはじまりとのこと。兄である聖徳太子の教えにより、作られたお寺といいます。

のちに親王の孫である當麻国見が、役行者開創の現在地に遷しました。金堂や講堂・東西両塔などの伽藍をつくり、寺号を「當麻寺」と改めました。

創建当時は南都六宗のひとつである三論宗でしたが、現在は真言宗と浄土宗で護持されます。

當麻寺の仁王門

當麻寺の最寄り駅は、近鉄・当麻寺駅。歩いて15分ほどの場所になります。

車の場合は入り口・仁王門の手前に有料の駐車場が、また少し離れますが當麻寺交差点南東にも観光駐車場があります。

門を守る仁王の阿形像は現在、なら歴史芸術文化村で修復中です。運が良ければ、修復中の姿が見学できるかも?

www.hanatori-sanpai.com

御本尊 當麻曼荼羅

幅の広い参道を進むと、三つの大きな建物が見えてきました。中央が本堂。むかって左側が金堂、右側が講堂です。

本堂内陣、金堂・講堂の拝観には拝観料が必要。本堂にて大人500円(小学生250円)を納めます。まずは内陣の御本尊をおまいりしましょう。

當麻寺の境内

本堂は曼荼羅堂とも呼ばれ、御本尊は當麻曼荼羅です。阿弥陀如来のいる極楽浄土の世界を描きます。

御本尊の原本は綴織當麻曼荼羅(根本曼荼羅)と呼ばれる織物で、奈良時代につくられました。国宝に指定されますが、残念ながら基本非公開です。

現在はそれを室町時代に写した絵画・文亀本當麻曼荼羅が、厨子にまつられます。

大きな厨子を安置する須弥壇は、源頼朝らの寄進。螺鈿の飾りも美しく残ります。手に触れられそうな近さで拝観できるのがうれしい。

本堂、厨子は国宝(文亀本は重文)です。

堂内には弘法大師が21日間こもられたと伝わる「弘法大師参籠の間」、平安時代につくられた十一面観音菩薩像、中将姫二十九才像などもまつられます。

現在、令和四年(2022)7/16~8/28まで奈良国立博物館にて、特別展「中将姫と當麻曼荼羅」が開催されています。

www.narahaku.go.jp

特別展では江戸時代に写された貞享本當麻曼荼羅のほか、厨子の扉なども公開(中将姫二十九才像も出展中)

展覧会を記念して、本堂では厨子の裏扉が開扉され、ふだんは観ることのできない「裏板曼荼羅」がおまいりできます。

貴重な機会、お見逃しなく!

金堂・講堂の仏像拝観

金堂・講堂は、仏像が好きなかたにおすすめのお堂です。本堂で拝観料を納めるとパンフレットをいただけますので、それを係りのかたに見せて参拝します。

どちらから拝観してもいいのですが、金堂から見ていきましょうか。

當麻寺の金堂

金堂の御本尊は弥勒仏坐像。日本最古の塑像として、国宝に指定されています。素朴なお顔、がっしりとした四角い体つきが特徴あります。

曼荼羅堂が本堂となる以前はこのお像が御本尊であり、金堂を中心に伽藍がつくられたそう。

本尊の四方を守るのは四天王立像。持国天・増長天・広目天の3体は脱活乾漆像として日本最古例、多聞天だけは鎌倉時代の木像です。

髭をたくわえたダンディーな顔立ち。異国風の衣装を身に着け、すっと立つ姿がとても凛々しいイケオジです。

當麻寺の講堂

向かい側にある講堂にもまいりましょう。

こちらの中央にいらっしゃるのは、丈六の阿弥陀如来坐像です。定朝様式の安らかなお顔、なんとなく京都らしさを感じます。

まわりには地蔵菩薩像や千手観音像、不動明王など、平安~鎌倉時代の仏像がならんで安置されます。

なかでも妙幢(みょうどう)菩薩像は地蔵菩薩の古名のひとつで、めずらしいものだとか。

金堂・講堂ともに、古くから残る貴重な仏像が拝観・見仏できて満足です。

當麻寺の金堂を正面から

貴重なものといえば、金堂の南に立つ石灯籠(手前の灯籠ではなく、奥側のほう)は、白鳳時代の製作で重要文化財。

さらに、梵鐘は白鳳期の名鐘で国宝。

當麻寺の梵鐘

すごいものがさらりと、あらゆる場所に配置されていてびっくりします…

最古の東西三重塔

貴重なものは、まだ続きます。

當麻寺には東西に三重塔があります。現在も両方の塔が残る伽藍としては、もっとも古いものだそう。もちろん、両方とも国宝です。

當麻寺の東西三重塔

ふたつとも、境内の高台にあるのがめずらしい。

東塔は奈良時代に、西塔は平安時代に建てられたものと伝わります。つくられた時代が違うので、同じ三重の塔でも少々違いがあり。

わたしの撮影写真ではわかりにくいのですが、東塔は初層にくらべ、上に行くほどやや小さくなる姿が優美。

當麻寺の東塔

対して西塔は、ほぼ同じ大きさでシュッと建ち、安定感あります。

當麻寺の西塔

実は三重塔も特別展記念で、令和四年(2022)7/16~8/28までの土日祝日のみ、初層が開扉されています。

ぜひ現地で見比べてみてくださいませ。

中将姫の伝説

當麻寺の御本尊・當麻曼荼羅。その原本の織物には、中将姫という女性の話が伝わります。

中将姫は藤原豊成の娘として、奈良の都で生まれました。幼少のころから観音様への信心深い姫であったそうです。

しかし継母に妬まれ、都を離れて隠棲されます。のちに都に戻られましたが、阿弥陀仏の導きにより當麻寺で出家されました。

當麻曼荼羅は中将姫の願いによってつくられたものといいます。

武者鑑 一名人相合
『武者鑑 一名人相合』 出典:国立国会図書館ウェブサイト

中将姫のまえにあらわれた阿弥陀如来と観音菩薩の化身は五色の蓮糸を使い、一夜で曼荼羅を織りあげたそう。

御朱印に「蓮糸大曼陀羅」とあるのは、この言い伝えに由来するものなのですね。

毎年4月14日には中将姫の命日法要である練供養会式(ねりくようえしき)が開かれます。25の面をかぶった菩薩たちが、姫を極楽浄土へ迎えにこられる當麻寺最大の行事です。

當麻寺の塔頭・中之坊には、中将姫の守り本尊「導き観音」、姫の足跡が刻まれた「中将姫誓いの石」が伝わります。

當麻曼荼羅とあわせて、中将姫の伝説をたどるのもおすすめです。

www.hanatori-sanpai.com

あわせて行きたい 當麻寺の塔頭

當麻寺の境内には中之坊奥院護念院西南院をはじめ、多くの塔頭寺院が並びます。それぞれの場所で御朱印もいただけます。

仏像や庭園の拝観のほか、写経・写仏体験ができるところもあり。とくに春は、牡丹の花咲くお庭が人気です。

當麻寺奥院の浄土庭園

参考・このときの参拝ルート

當麻寺 奥院→本堂(曼荼羅堂)→中之坊

基本情報

二上山 當麻寺

所在地:奈良県葛城市當麻1263
拝観時間:9:00〜17:00
公式サイト:
http://www.taimadera.org/index.html(中之坊)
http://www.taimadera.or.jp/(奥院)
http://taimadera-gonenin.or.jp/(護念院)
http://taimadera-sainain.or.jp/index.html
(西南院)